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為替マーケットの攻略法

2015年04月24日

来週のFOMCはどうなる?当局と市場の乖離に注目

来週は火・水曜日にFOMCが開催されます。もともと相場が荒れることが多いイベントですが、今回は日本の大型連休で市場が薄いことから、思わぬ値動きとなる可能性もあり注意が必要です。

前回3月17・18日のFOMCでは、声明から「忍耐強く」の文言が削除されたものの、「中期的にインフレが2%目標に向かっていくと合理的に認めたときに、引き上げが適当になる」と慎重な姿勢が示され、メンバーによる経済見通しや金利予想も引き下げられました。その後発表された3月の非農業部門雇用者数が大幅に下振れしたこともあり、早期利上げ観測は一挙に胡散霧消してしまいました。

下のチャートはFF金利先物12月限月ですが、前回のFOMCの前は99.48(金利に直すと0.52%)と、2回目の利上げ(目標レンジ0.50~0.75%、中心値0.625%)を5割以上織り込んでいました。しかし直近では99.65=0.35%と、最初の利上げ(目標レンジ0.25~0.50%、中心値0.375%)すら怪しい水準となっています。


20150424_Amaya1.jpg


一方、FOMCメンバー17人中14人は年末のFF金利が0.50%以上になると予想しており、利上げに慎重とみられるイエレンFRB議長すら、「今はまだ時期は来ていないが、年内に利上げが適切な状況になると予想している」と述べています。FRBと市場との間にかなりの温度差が生じており、議長の「市場との対話」はうまくいっているとは言えません。

ちなみにFOMCメンバーのFF金利予想分布はこのようになっています。

  • 0.00~0.25%:2人
  • 0.25~0.50%:1人
  • 0.50~0.75%:7人
  • 0.75~1.00%:3人
  • 1.00~1.25%:1人
  • 1.25~1.50%:2人
  • 1.50~1.75%:1人
  • ※2015年末 出所:3月のFOMC資料

そこで今回のFOMCでは、下振れしすぎた市場の金利観を修正するため、利上げに対してやや踏み込んだ表現を用いてくる可能性があると筆者は考えています。前回の「中期的にインフレが2%目標に向かっていくと合理的に認めたとき」では慎重すぎる印象を与えてしまうため、利上げのハードルを低くするような変更が加えられるのではないでしょうか。

重要な政策変更は議長会見がセットされる3月、6月、9月、12月に行われるのが不文律であること、6月利上げの目はほぼなくなっていること、そして12月は年末で利上げしにくいことを勘案すると、利上げ開始は9月が最も現実的。とすれば、そろそろ緩和解除に向けた地ならしを開始し、6月か7月の会合で予告(ゆっくりとしたペースで利上げできる?)を行う可能性が高いと思われます。FOMCは利上げを急がないとの見方が現在優勢だけに、もし来週の声明がタカ派方向に振れれば、意外なドル高もあるかもしれません。

コラム執筆:

雨夜 恒一郎 為替アナリスト

スイス銀行、JPモルガン、BNPパリバなど大手外資系銀行で、20年以上にわたり外国為替部門の要職を歴任。2006年に独立し、自己資金運用のかたわら、フリーランスの立場で市況・予想記事を提供中。ファンダメンタルズ分析、テクニカル分析はもちろん、オプションなどデリバティブ理論にも精通する、「為替マーケットの語り部」。


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