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廣澤知子のやさしいマネー講座

2016年10月17日

第470回「働く主婦に思うこと」

先日、「配偶者控除」が廃止される方向という話を書いたばかりですが、その直後に来年度は見送る方針が固まりました。
ちなみに配偶者控除とは、専業主婦やパート勤務の妻(年収103万円以下)がいる場合、夫の所得から38万円が控除され、結果夫の税負担が軽くなるものです。
なお、103万円超であっても年間の給与収入が141万円までは、その収入に応じて段階的に控除が適用される配偶者特別控除(夫の合計所得金額が1,000万円以下等の要件あり)もあります。

おりしも、この10月からは一定の要件の場合、社会保険(厚生年金保険・健康保険)の適用拡大が施行されたばかりです。被扶養認定基準(扶養家族になるための基準)はこれまで通り130万円で変更ありませんが、条件によっては年収106万円以上で自身に社会保険加入義務が発生し、夫の扶養家族から外れることになります。

このあたりがとても複雑ですが、主婦が働くにあたって「103万円の壁」「130万円の壁」「141万円の壁」に加えて「106万円の壁」ができたと言われています。

簡単にまとめると・・・
「103万円の壁」・・・配偶者控除廃止がとりあえず見送られたことから、パート収入103万円までは夫が38万円の所得控除を受けられると同時に、自身は課税対象外(所得税がかからない)である。

「106万円の壁」・・・この10月からの社会保険の適用拡大により、大手企業(社員501名以上)、勤続1年以上、週20時間以上のパート勤務の場合(他にも学生以外、75歳未満等の要件あり)、年収106万円以上で自身が勤務先の社会保険の加入対象になるため、夫の扶養から外れることになる。

「130万円の壁」・・・拡大した社会保険適用の要件に当てはまらないパート勤務等を含め、夫の扶養者になるための認定基準は年収130万円のまま変わらず。

「141万円の壁」・・・納税者(夫)の合計所得が1,000万円以下の場合(他にも要件あり)、配偶者のパート収入が141万円までは段階的に控除がある。
例えば140万円以上141万円未満で納税者の所得控除額が3万円。もし夫の所得税税率が20%の場合、税額が軽減されるのは6,000円。103万円超で配偶者自身の所得税課税、106万円ないしは130万円超で社会保険に加入義務等の壁の大きさに比べると、そのために配偶者が働き方を調整するより、より多くの収入を目指す方が効率的といえる。

なんだか壁が増設されただけの中途半端な感じになってしまっていますね。
様々な方面で活躍している女性は数多くいます。それぞれの活躍をこうした壁に合わせて調整してしまってはもったいない気がします。


廣澤 知子
ファイナンシャル・プランナー
CFP(R)、(社)日本証券アナリスト協会検定会員

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