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廣澤知子のやさしいマネー講座

2017年06月19日

第502回「持ち家派vs賃貸派」

また不動産関係の記事で少々モヤモヤとしました。
「持ち家vs賃貸」という感じのインタビュー形式で、不動産コンサルタントなる方が解説をしているのですが、この方が「サラリーマンはローンで持ち家を持つべきでない」と明確な考えをお持ちなので、明らかに賃貸派に寄った内容でした。
ローン破産や災害に遭うリスク等、持ち家をもつことのデメリットは、しごくもっともだと思います。以前書きましたが、背伸びをしたローンを組んで子どもの教育費に影響が出たり、老後資金が足りなくなったり、その上、いざとなったら売却もできない、できても買値を大幅に下回る(つまり借金だけ残る)等々、お金に困る生活につながる可能性も大きいのは事実です。この解説者の主張通り、住居を得るために無理なローンを組むことはリスクが大き過ぎます。サラリーマンであれば収入のある時期は限定されますし、退職金のほとんどでローンを返済するようであれば、ローン返済のための人生になってしまうケースもあるでしょう。

ただ個人的には一番気をつけるべきは、「無理な」の部分で持ち家か否かではないと思うのです。記事によるモヤモヤポイントはそこで、持ち家派を否定することで賃貸派を擁護しているのですが、賃貸であれば人生の自由度が増す、これからの世の中は老後も家は借りられるので心配ない(少子高齢化の進むなか、高齢を理由に家を借りられないことはない)等、かなり気楽と感じるコメントが並んでいました。
賃貸に住み続ける場合、定期的に更新料もかかります。インフレになれば家賃も上がっていくでしょう。自由に引っ越すといっても、都度敷金、礼金等かかり、引越にも当然お金がかかります。将来の住居費が容易に想定を超える可能性が高いのです。(もちろん持ち家でも修理等想定を超えることはあるでしょう。)高齢になっても賃貸住宅を借りるためにはそれ相応の収入か資産がなければなりません。家計が厳しくて家賃の安いところに引っ越すといっても、前述のようにお金がかかるうえ、相応の収入に困れば次の賃貸先も見つかりません。保証人になってくれる人もいないかもしれません。つまり生涯を通じて、賃貸派なら自由でなんの心配もないなどというのは、楽観的過ぎると思うのです。

住居に求めるものは人によって異なります。とにかく便利なところがいい、寝る場所があればよい、家でゆっくりとくつろぎたい、好みのインテリアでまとめたい、子どもに良い環境を与えたい、住宅の質にこだわりたい等さまざまな人がいるわけです。それぞれの考え方によって持ち家が適していたり、賃貸が向いていたりとなるでしょう。地域格差も大きいです。マネーを軸に考えれば、いずれを選ぶ場合も計画性をもって「無理だけはしない」こと。この点に気をつけて希望する「住み方」を優先して決めてよいのではないでしょうか。

廣澤 知子

ファイナンシャル・プランナー

CFP(R)、(社)日本証券アナリスト協会検定会員

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