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マネックス 松本大のつぶやき

2017年08月02日

フォーク

フォークとは食器のフォークのことです。英語(fork)では、干し草などを刺す
道具のことも云います。要は(基本)2つの細い尖ったものが並んでいる道具な
どを指します。指で作るVサインも似ているので、Vの指で投げる野球のボール
の種類フォークボールも、このフォークです。同様に、道や川が二股に分かれて
いる場所も英語でフォークと云います。

昨晩から話題のビットコインのハードフォークは、ビットコイン(のブロック
チェイン)が2つに分岐することです。急に分かりにくいですね。極端な比喩を使
うと、100万円預けてある銀行の預金通帳が、90万円の通帳と10万円の通帳に分か
れるようなもの、もっと正確に云うと100万円と100万新円の通帳に分かれ、1円は
0.9旧円、1新円は0.1旧円の価値が当初はある、とでも云えるでしょうか。ですか
らこのこと自体はあくまでも「分岐」であって「分裂」ではありません。報道で
は「ビットコインの分裂危機」などと日本語では書かれていますが、分裂とする
のは誤訳に近いと思います。

然しながら、何故このようになったかと云う経緯を見ると、ビットコイン関係者
の間で、性能強化に向けた改変の話し合いが付かなかったからであり、その意味
では分裂と云えるでしょう。性能とは、これも様々な定義がありますが、例えば
送金などの取引を1秒間に取り扱い出来る回数が、ビットコインは大手クレジッ
トカードに比べて約700分の1しかない、などの問題があります。

さて、分岐はいいのですが、分裂は不安定です。ドル紙幣や日本円紙幣は、どこ
でもいつでも誰相手でも使えると云う安定感があり、それが利用量、即ち流動性
を高く維持することになっています。分裂による不安定は、流動性に関してマイ
ナスです。シンガポールのような抜け目のない政府は、国の通貨のデジタル通貨
化を図っています。デジタル通貨の利便性と、しっかりとした国が運営する安定
感の双方を提供し、仮想通貨マーケットに超弩級の殴り込みを掛けるつもりでしょ
うか。そうするとビットコインは、隠したい取引の世界など、ニッチな世界での
み存在感を維持し、全体の流動性は伸び悩むかも知れません。

分岐か分裂かは、狭い世界での覇権争いなのか、広い世界での覇権争いなのか、
の違いを生むでしょう。この話は分かりにくくて面倒くさい話なのですが、興味
と注意を払っていかねばならないと思っています。

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