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マネックス 松本大のつぶやき

2017年11月01日

分散投資

昨日は長期投資について書きましたが、今日は分散投資について書きたいと
思います。分散投資も長期投資同様、魔法の杖ではありません。分散投資は、
リスクを下げることが出来得る投資方法です。

金融商品に対する投資は、そのリターンは、値上がり益であっても配当や利
子であっても、お金であり、それは量です。人に対する投資であれば、量では
片付けられず、様々な伸び方と云うか色々なリターンがあり得ますが、金融商
品のリターンはお金と云う量であり、それは物理的に云うとスカラー量です。
分散投資をしても、その全体のリターンは、個々の資産から生成されるお金と
云う量の総和であり、それは個々の資産のリターンの総和であり、それよりも
多くも少なくもありません。分散投資をするから急にリターンが増えることは
ないのです。

しかし分散投資をすることによって、全体のリスクを下げることが出来得ま
す。リスクは、物理的に云うとスカラー量ではなくベクトル量です。即ち、リ
スクには向きがあるので、その合成によっては、リスクが減ることがあります。
資産の値動きは、上がったり下がったり、それはまるで波や、水面の浮き沈み
のようであり、リスクとボラティリティ(値動きの振れ幅、標準偏差)は同義
と考えられています。二つの資産のボラティリティをV1、V2、二つの資産を合
成した資産のボラティリティをVcとし、二つの資産の値動きの相関係数をCと
すると(この場合Cは、-1から+1までの数字になります)、

Vc^2(Vcの二乗)=V1^2+V2^2+2CV1V2

となると云う公式が証明されています。算数が得意な人は因数分解をすると
すぐに分かりますが、相関係数が1の時、即ち二つの資産の値動きが完全に同じ
方向に連動する時は、合成ボラティリティは二つの資産のそれぞれのボラティ
リティの和になります。一方、相関係数が-1の時、即ち二つに資産の値動きが
完全に逆相関の時は、合成ボラティリティは二つの資産のそれぞれのボラティ
リティの差になります。この場合でかつ二つのボラティリティの大きさが同値
の場合は、合成ボラティリティはゼロになるのです。即ちリスクはゼロで(合
成資産の値動きは一切ぶれない・動かないで)、リターンは二つの資産のそれ
ぞれのリターンの和になります。これが分散投資のメリットの最たる例です。

繰り返しますが、分散投資のメリットはリターンを増加させることではなく
て、リスクを"場合によっては"減らすことが出来ることにあります。分散投
資は魔法の杖ではありません。どのようにリターンを目指すか、そしてどのよ
うにリスクを減らすかは、投資家の考え方や方針次第なのです。うーん、今日
の話はちょっと難しいかも知れませんね。昨日の話と今日の話を合わせて考え
ると、大切なのは長期的な見通しを先ずは持つことであり、その次にそれを前
提としてリスクをどう下げるかを考えることだと思います。このような投資の
本質について、これから様々な形で皆さんと一緒に考え、説明していきたいと
思います。

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