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臼田琢美のマーケット万華鏡

2017年04月21日

第5回 卓球平野美宇選手に学ぶリスクの取り方と軍事作戦で考える退路の大切さ【マーケット万華鏡】

3月までのボックスから下離れ、価格帯別売買高で商いの少ないゾーンをスルスルと下落する展開となりました(参照: 第3回興味深いマーケット動向とニコニコ生放送『る~さ~!'s BAR』【マーケット万華鏡】)。ようやく今週に入っておよそ18,200円どころで一旦止まり、昨年11~12月頃のもみ合いと併せて、この近辺が一つの落ち着きどころになったようです。
需給面では約18,800円より上では売りが出やすく、引き続きここから下はいわゆる真空地帯と安心できない状況が続きそうです。その上に地政学リスク等様々な不安要素が散見されるだけに積極的にリスクを取りづらいと考える投資家が多くなるのもやむなしかもしれません。

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しかし、投資とはリスクを取るものであり、あまり安心ばかりを優先していると大きな成果は得られません。先日、卓球のアジア選手権で17歳の平野美宇選手が世界トップクラスの中国人選手を3人連続で破り前代未聞の優勝を飾りました。これなどはまさに、強敵を打ち破るには大きなリスクを伴うものの、超攻撃的なスタイルに進化するしか無いと取り組んだ結果です。普通であればそんな攻撃的だと、ミスしてしまうので誰もやらない誰もできないのですが、強い意志と練習でリスクを取っても勝てる卓球を手に入れました。

投資ではさすがに積極的にリスクを取って攻めれば良いというわけではありません。リスクを取るべきか悩んだ時は、いつもやらないみたいなタイプの人がチャレンジしてみるくらいの話だと思います。

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ただし、投資では思い切ってリスクを取って攻めていっても、いざとなればすぐに撤退できます。これから上がると思って買ったけど、どうもこれは違う、危ないかもと思ったらすぐに売って逃げることが出来ます。いわゆる損切りやロスカットです。「失敗しない(予想を外さない)」なんていうのは、目ざしこそすれ不可能に近いわけで、失敗したときにどうするか?が投資においてはとても重要です。失敗を取り返しの付かないような大きなものにする前に、小さな損失で抑えてこれから先もまだ戦える状況を確保するという非常に大切な作戦なのです。

株式投資は、評価損益に関わらず保有し続けられるというメリットがある一方で、基本的にいつでもすぐに売却できるというのもとても大きなメリットです。これがビジネスやスポーツや人間関係なら、一旦下した決断をカンタンに覆すのはなかなか難しいですし、どれくらいの損害となるか見当も付かない場合もあります。しかし、投資は遠慮無く逃げることが出来ますし、その上「損失いくら」と明確です。非常に不安はあるけど、ここがチャンスだと思うので思い切って買ってみる、ということも「もし間違っていたらこれくらいの損失で逃げる」とあらかじめ考えておけば決断しやすいはずです。

例えば、軍事作戦を行う際、勝利しか想定しないシナリオで行うでしょうか?そんなのは「後は野となれ山となれ」のヤケクソです。負けたときどこからどうやって逃げるかの退路も考えておくはずでしょう。どうやって勝つか?と同じくらい負けたらどうするか?を念入りに決めたくなるはずです。

「リスクを取らないと大きな成果は得られない」ということと、「失敗したり危ないと思ったら逃げることを考えておく」ということを、せめて卓球や地政学リスクが、話題になる度に思い出してください。投資ではリスクについて大胆さと繊細さを持って行動していきましょう。

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万華鏡はいくつものスコープスタイルとミラーシステムの組み合わせで、様々な美しい模様を作り出しているそうです。投資やマーケットにおいても様々なスタイルやシステムで異なったアプローチが可能ですし見える風景も違ってきます。色んな人が資産運用を行う上で固定観念にとらわれずマーケットや情報サービスやツールや手法等を活用するヒントをお伝えしたいという思いで「マーケット万華鏡」と名付けました。投資の考え方からマーケット動向のお話やツールの使い方まで、その時々で万華鏡のようなカラフルなテーマをお届けできればと思います。

万華鏡の種類

http://www.brewster.co.jp/type/

コラム執筆:臼田琢美 マネックス証券株式会社 執行役員営業部長

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