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臼田琢美のマーケット万華鏡

2017年06月30日

第13回 好パフォーマンスの秘訣から学ぶ銘柄探しのヒントと「分散」と「銘柄の入れ替え」/マーケット動向【マーケット万華鏡】

当社の記事に 「日本株投資の達人に、秘訣を聞いてきました」というものがありました。まぁだいたい必勝法の類いは眉唾だったり、事実でも必ずしも参考にならなかったりします。しかし、証券会社である当社がそんな怪しげな話を紹介するとは思えませんから、これはどんな内容なんだろうと興味深くリンクをクリックしました。

すると内容は、おそらく四半世紀前くらいから名前を知っている、著名な宇佐美博高氏のインタビュー記事でした。現在はエンジェルジャパン・アセットマネジメント株式会社代表取締役とのことで、同社が運用助言を行っている「SBI中小型割安成長株ファンド(愛称:ジェイリバイブ)」が過去10年間年平均15.4%(2007年5月~2017年5月)の好リターン。その好成績の秘訣を伺うという企画です。

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単なる宣伝でしたらここでわざわざご紹介する必要はありません。興味深いお話ととても参考になるヒントがあったのでピックアップさせていただきました。よければまずは 記事をざっとでもお読みください。

さて、このファンドは初年度を除きコンスタントにプラスのリターンを出しつつ、設定来パフォーマンスで素晴らしい成績を残しています。その実績の秘訣がいくつも紹介されているわけですが、その一部について触れたいと思います。

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なんと言ってもまず目を惹いたのがこちらです。上場企業の分析を担当する証券会社のアナリストが1人も付いていない銘柄が、ジャスダックで90%、マザーズで70%、東証一部で40%、全上場企業で60%程度もあるということです。プロが見ていない企業が山ほどある。このインタビューで宇佐美さんも語られているように「本来企業が持っている価値が正しく評価されない余地が凄く大きい」。

とても面白い視点ですよね。アナリストレポートがあれば比較的客観的な分析が行われ、割高割安の判断が示され、状況に応じた妥当な株価に向かいやすくなる。あとは業績等によって順当に変化していく。一方、証券会社のアナリストが誰も担当していない銘柄はそのようなプロセスが少ないので、割高割安のまま放置されている可能性がありチャンスがある。

検索すれば大体分かると思いますが、気になる銘柄で分からなければ「証券会社のアナリストは何社担当しているか?」と上場企業に聞いてみればいいんじゃないでしょうか。もちろんそれだけで「即買い」というわけじゃありません(笑)自分の分析力が問われるわけですから、当然ですが逆の難しさがあります。宇佐美さんのようなプロならまさにそこが腕の見せ所。だけど個人投資家も「毎日のように利用している」とかもっときめ細かい変化を察知できることもあるわけで、それが強みになるはずです。

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続いては「分散」と「銘柄の入れ替え」です。これは投資信託ですから50銘柄と言うことで分散されていますが、個人の投資はそれぞれの資産運用の目的や知識・経験、ご自身の様々な状況等によって分散の必要性や規模も異なってきますから、単純に「多く分散すれば良い」というものではありません。それでもブレの大きい中小型株中心の保有の場合、例えば5銘柄とかある程度は分散した方が万一倒産等があった場合でも被害は限定的に済みます。

そしてもう一つの「銘柄の入れ替え」ですが、常にその時その時でベストの銘柄パッケージという思想が素晴らしいです。買ったら良かろうが悪かろうが持ちっぱなし、そんなのが長期投資として好ましいなんてことあるわけないので、常に保有継続か売却かの判断を行い、他の有望銘柄のお買い得具合とも天秤に掛けながら、現時点でベストなポートフォリオを維持し続ける。これこそが正しい個別銘柄投資のあり方だと思います。

言わば野球やサッカーのオールスター、ドリームチームみたいなもので、監督である貴方が貴方の方針でベストメンバーを遠慮無くチョイスし入れ替えればいいわけです。幸い株式投資は「売ったからヘソを曲げる」とかありませんので、どれだけ貢献してくれた大物でもバッサリ行っちゃってください(笑)

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最後に、オマケにお話ししたいのが、「投資信託は初心者向け」といったイメージが強いですが、個別銘柄投資中心のベテラン投資家の方でもポートフォリオの一部を投信やETFなどを活用してカンタンに分散投資することもできるわけでマジメに活用を検討すべきということです。

例えばこのような投信の場合、パフォーマンスへの期待はもとより「レポート」を見て参考にすることもできますし、組み入れ銘柄や組み入れ比率の増減もヒントになるのではないでしょうか?

仮に10銘柄50万円ずつ投資しているとして、それを8銘柄にして減らした2銘柄分の100万円をこの投資信託にしたとします。すると、8銘柄は各々10%で計80%、このファンドは50銘柄で残りの20%分ですから各々は0.4%ということになります。58銘柄の分散投資の出来上がり。ポートフォリオの2割は自分以外の判断での運用ということで、そういった面でも分散していることになります。
ちょっと冷静になって考えてみれば、こういうやり方もアリだなと思えるんじゃ無いでしょうか。

◆マーケット動向

日経平均日足チャートは、25日移動平均近辺まで下落。直近2回はここで反転しましたが今回は窓を開けての反落。いかにも、高値もみ合いからのトレンド転換っぽい雰囲気。リンダラシュキのMACDも下向きに転換。内外情勢の不穏さをリスクオフするタイミング到来なのかもしれません。

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万華鏡はいくつものスコープスタイルとミラーシステムの組み合わせで、様々な美しい模様を作り出しているそうです。投資やマーケットにおいても様々なスタイルやシステムで異なったアプローチが可能ですし見える風景も違ってきます。色んな人が資産運用を行う上で固定観念にとらわれずマーケットや情報サービスやツールや手法等を活用するヒントをお伝えしたいという思いで「マーケット万華鏡」と名付けました。投資の考え方からマーケット動向のお話やツールの使い方まで、その時々で万華鏡のようなカラフルなテーマをお届けできればと思います。

万華鏡の種類

http://www.brewster.co.jp/type/

コラム執筆:臼田琢美 マネックス証券株式会社 執行役員営業部長

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