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広木隆の「新潮流」

2015年04月28日

【新潮流】第220回 風

◆「向かい風か、追い風か。それは、あなたの見ている方向で決まる。」 今から6年前にマネックスグループが打った新聞広告のコピーである。ヨットは向かい風でも進むことはできるが、風に対して直進することは不可能である。ヨットが向かい風でも進めるのは原則として45度斜め上に対して。飛行機が浮かび上がる「揚力」と同じ原理による。

◆ヨットは向かい風でも進むことはできるが無風ではお手上げである。ヨットレースの中止基準は暴風、高波、視界不良に数値規定があるが、無風の規定はない。しかし、現実問題、風が無ければ競争ができないのでレースを中止とするしかない。

◆統一地方選も後半戦が終了した。投票率の過去最低更新はニュースにもならないが、今回は「無風」選挙が話題となった。朝日新聞によると、295市議選では「無投票当選者」が総定数の3・58%になり、1955年以降で最高。41道府県議選でも全選挙区の1/3に当たる321で無投票になり、55年以降では最高だった。北海道初山別村では村長選が11回連続で無投票。89市長選でも3割の27が無投票だった。過去最低の投票率に過去最高の無投票当選者。地方選の空洞化 ‐ そんな言葉で済ませてよいレベルの話ではない。

◆これはもはや「選挙」ではない。選挙というプロセスを得ないものを「政治」とは呼ばない。少なくとも民主主義の「政治」ではない。しかし、別の見方をすれば、それもまた民意なのだろう。有権者が、無投票で当選させるということを「選択」しているのだから。

◆ヨットは無風ではお手上げと述べたが、無風でも進むことはできる。海流に乗るのである。但し、それは潮に流されているだけであって、自らの意志で進んでいるのではない。無論、「見ている方向」に進もうと思って進めるものではない。必要なことは風を起こすことである。追い風でも、向かい風であっても。

マネックス証券 チーフ・ストラテジスト 広木 隆

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