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HSBCのBRICs情報

2009年03月18日

租界時代の上海、現代のシャンハイ

上海(シャンハイ)は揚子江の河口にある人口1,858万人の政府直轄市で、
人口規模で中国最大(当然、世界最大)の重慶市の2,816万人に次ぐ第二位に
あり、北京市の1,633万人を上回る巨大都市です。もっとも、「民工」と呼ば
れる出稼ぎ労働者が600万人以上居住すると言われており、実際には2,500万人
が暮らしているようです。
 上海は古くから国際的都市としても有名で、アヘン戦争後1842年の南京条約
による開港以来、第二次大戦終結まで日欧米の列強が租借し治外法権を得てい
た「租界」の歴史を背景に、広州や青島など同様、19世紀植民地の雰囲気を濃
厚に漂わせています。現在の上海は、2008年9月~10月に放映されたNHKテレビ
連続ドラマ「シャンハイ・タイフーン(上海潮)」で映し出されたドラマチッ
クな夜景でも有名です。黄浦江を挟んで、外灘(バンド)沿いの旧国際金融街
と近代的超高層ビルが建ち並ぶ浦東開発地区を交互に見れば、戦前の上海と現
在の上海を同時に見ることが出来ます。

 上海と言えば浦東開発の超高層ビル群、上海浦東国際空港、リニア高速鉄道
などウルトラモダンな施設に目が行きます。2010年に開催される上海万博はそ
のような上海のハイスピードの近代化プロセスをショーケースのように世界中
の人々に見せることになるでしょう。

 しかし、上海を訪れたならば、歴史を語り継ぐ古い上海を一度は見てみたい
ものです。特に、「租界」と呼ばれた戦前の外人居住区が興味を惹きます。租
界は、旧国際金融街のバンドや南京路を中心として北に広がる共同租界(元の
イギリス租界、アメリカ租界を統合)と、共同租界の南側に広がるフランス租
界に分かれていました。最盛期には150万人が両方の租界で暮らしていたと言
われています。また、「日本租界」と呼ばれる地区は、もともとアメリカ租界
の一部で、バンドの北側の「虹口区」と呼ばれる地域に形作られました。同地
区は、19世紀末頃から日本領事館があったことから、周辺に雑貨店、酒店、す
し屋、料亭などが出来、上海にありながら日本の生活習慣を維持して住むこと
ができる街への変貌していきました。この「虹口区」の「多倫路(ドゥロンル
ー)」と呼ばれるメインストリートには「一條多倫路、百年上海灘(イティァ
オドゥロンルー、バイネンシャンハイタン)」(「一つの多倫路は百年の上海
の歴史を経験した」)と書かれた看板が掛かっており、ここで百年に亘る戦前
の上海の歴史が刻まれたことが分かります。なお、現在の「虹口区」には「横
浜橋」などの日本語の名称が残る施設もあり、また「多倫路」には骨董品マー
ケットがあるなど、日本人に人気のある観光スポットとなっています。
 また、旧フランス租界の地区にも、1926年建設のフランスクラブの瀟洒な建
物と見事な庭園がオークラガーデンホテル(花園飯店)の一部として使われて
いるほか、虹橋(ホンチャオ)にはフランス様式の日本領事館があります。

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