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信用取引を上手に活用する方法

2012年08月28日

第26回 株価と信用取引の評価損益率の関係を探る2

株式会社インベストラストの福永博之です。今回も株価と信用取引の評価損益率の関係についてお話しします。前回は、グラフをご覧いただきながら、株価が上昇すると損益率が改善すると同時に、買い残高も減少傾向にあることをお話ししましたが、今回は評価損益率の目安となる水準についてお話ししたいと思います。

例えば、8月3日時点の-19.69%や同10日申し込み時点の-18.15%は、水準として高いと思われますか。それとも低いと思われますか。

この疑問を解決するために、まずは昨年からの日経平均株価の高値、安値とその時点での信用取引の評価損益率を確認したいと思います。

ちなみにTOPIXで、2012年、安値を付けたのは、6月4日の終値695.51ポイントと7月25日の706.46ポイントでした。またそれより以前の安値は2011年11月24日の706.08ポイントとなっています。

次にそれぞれ安値を付けた時点での評価損益率を見てみます。6月4日は今年の安値であると同時に28年半ぶりの低水準となった週ですが、ちょうど前週末の同1日時点の申し込み分の評価損益率は-21.63%となっていました。また、7月25日に近い20日申し込み時点の評価損益率は-19.57%でした。さらに昨年11月24日に近い18日時点申し込み分の評価損益率は-20.57%と、安値を付けた近辺で20%前後に悪化していることがわかります。

続いて、今年、高値を付けた3月27日の872.42ポイントや7月4日の778.70ポイントに近いところの評価損益率を見てみます。それぞれ、3月23日申し込み分が‐9.59%、6月29日申し込み分が-13.80%となっていました。

TOPIXベースで高値、安値を確認したのは、TOPIXの方が市場全体の動向を表しているからですが、ここまで読まれてもうすでにおわかりのように、評価損益率が20%を下回ってくると株価の底入れが近いことを表し、マイナスが一桁まで改善してくると、株価の天井が近くなっていることを表しているように思われます。

このように、「三市場信用買い残評価損益率」を確認し、水準をチェックすることで株価の天井や底入れが近いことを予測する判断材料になるのです。

こうしたデータは見ると、「自分は信用取引を行わないので三市場信用買い残評価損益率は関係ない」とは言っていられませんね。ところで、現在の評価損益率はどうなっているのでしょうか?この原稿を書いている最中で最新の数字は、8月17日申し込み時点のもので、評価損益率は-16.58%となり、前週比で1.57%縮小していました。

この水準は、先ほどの高値、安値を付けた水準から見て、どちらともいえない水準ではありますが、前週よりも1.57%改善していることからすると、株価は戻り歩調を続けていると言えるかもしれません。

毎週発表される数字に一喜一憂する必要はありませんが、改善傾向か悪化傾向かをチェックするだけでも売買判断やトレンド判断につながると思われますので、今回紹介した水準や傾向も毎週チェックするようにしたいところです。

コラム執筆:福永 博之

株式会社インベストラスト代表取締役。IFTA国際検定テクニカルアナリスト。ビジネス・ブレークスルー大学 オープンカレッジ 株式・資産形成講座 講師。勧角証券(現みずほインベスターズ証券)、DLJdirectSFG証券(現楽天証券)、同証券経済研究所チーフストラテジストを経て、現職。現在、投資教育サイト《アイトラスト》の総監修を務める。ラジオNIKKEI、テレビ東京、TOKYO MXテレビ、CS日テレなどの株式関連番組にレギュラー出演。マネー雑誌の連載のほか、執筆多数。最新刊『めちゃくちゃ売れてるマネー誌ZAiが作った「株」チャートらくらく航海術』(ダイヤモンド社刊)では、チャート分析の基本中の基本、ローソク足に徹底的にこだわって騰がる株を見つける方法をわかりやすく解説し、好評を博している。

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