[ ここから本文です ]

信用取引講座~2013年1月の制度変更~

2012年11月27日

第4回 信用取引の制度変更から可能となる戦略について③(買い銘柄選び)

インベストラストの福永博之です。今回は、信用取引の制度が変わることで銘柄選びがどのように変わるのか、あるいはどのように変えていかなければならないのかを考えてみたいと思います。

これまでもお話ししてきたように新しい制度では信用取引の保証金が効率的に使えるようになるわけですが、信用取引に慣れている投資家が、この保証金の効率性を活用しないで放っておくわけがありません。
そうしたなか、マーケット内で起こると考えられる現象が、信用取引売買の活発化による売買高、売買代金の増加だとお話ししてきましたが、みなさんは、資金が効率的に使えるようになったら、どのような銘柄を、どのように売買するでしょうか。

ここでのポイントは、資金が効率的に使えると言っても一度に買える売買代金が増えるわけではないということです。
したがって株価の高い、いわゆる値がさ株を大量に買うことはできませんから、売買高や売買代金が増加することは分かっていても、いきなり売買代金だけ増加することは考えられないのです。
そうなりますと、まず値がさ株以外の銘柄が人気化し、回転売買によって売買高が先行して増加すると考えられるのではないでしょうか。またそうなりますと、回転売買に適していると考えられる銘柄群が商いを伴って人気化することになるかもしれません。
もちろん、人気化して売買が活発になるためには、それだけの材料がその企業に存在することが重要ですが、ここではあくまで信用取引を使った短期売買のイメージでの話ですので、業績やニュースなどは除いて考えたいと思います。

では、そうした回転売買の条件に合致しそうなのはどのような銘柄群か分かりますか?ここで私が質問したことに対する答えがすぐに浮かんだ人は、銘柄選びそれほど苦労しない人だと言えますね。そうです。低位大型株と呼ばれる銘柄群です。
ちなみに東証1部の中の低位大型株とは、価格が三ケタの前半以下と低く、時価総額と流動性が高い銘柄のことを指します。(また東証の用語集によりますと、時価総額と流動性が高い、上位100銘柄(TOPIX100の算出対象)を「大型株」と呼ぶ、と定義付けしています。)
また低位大型株の中には、知名度が高く、価格が安いため、何か材料が出てくるとすぐに人気化しそうな銘柄が多く、市場全体に活気が戻ってきた場合、来年1月以降、低位大型株が商いを膨らませるような売買の候補になることが考えられるのです。
ちなみに上記にあげたTOPIX100採用銘柄を東証のホームページでご覧いただけますので、興味のある方は是非ご覧ください。

東証HP
http://www.tse.or.jp/market/topix/data/newindex.html

続いて、売買代金の増加について考えてみましょう。こちらは、売買高が増加するのに伴って増加することが考えられますが、一方でそれまで売買されていた低位大型株がある程度上昇して買いづらく一方、投資家の購買余力がアップしてきた場合はどうでしょう。
そうしたとき、いわゆる株価の高い値がさ株に投資家の売買がシフトすることが考えられるのです。

値がさ株の場合、たくさん株数を買うことはできませんが、1円刻みなどで動く低位株と異なり、大きく動くときは100円などすぐに動いてしまうため、大きく資金を動かしたい投資家にとっては効率的で、銘柄にもよりますが、たとえば1000株買うだけでも100円値上がりした場合、1000株×100円=10万円の利益がでるため、一日に数円程度しか動かない低位株を10000株買って、10000円×5円=5万円の利益の利益を上げるよりも、投資効率が高くなると考えられるのです。
仮に来年1月以降、株価が回復するようなときは、こうした低位大型株から動き出して、値がさ株へとシフトするといった現象が起こるかもしれません。
そうなれば、値がさ株の寄与度の大きい日経平均株価の上昇が期待できることに加え、個別株を保有している投資家だけでなく、インデックス型の投資信託やETFを保有している投資家にもプラスの影響が考えられることになるのです。

信用取引の制度が変わり売買が活発化して、ここで想定したような値動きになった場合、現物株の取引しか行わない投資家にとっても関係してきますし、銘柄を選ぶ際のポイントにもなると思われます。
また現物取引、信用取引、インデックスなどの投資信託やETFなどの売買にかかわらず、マーケット動向を踏まえて銘柄選びを間違えたくないと考える投資家は、自分には関係ないと思わず、知識として頭に入れておく必要があるのではないでしょうか。

コラム執筆:福永 博之

株式会社インベストラスト代表取締役。IFTA国際検定テクニカルアナリスト。ビジネス・ブレークスルー大学 オープンカレッジ 株式・資産形成講座 講師。勧角証券(現みずほインベスターズ証券)、DLJdirectSFG証券(現楽天証券)、同証券経済研究所チーフストラテジストを経て、現職。現在、投資教育サイト《アイトラスト》の総監修を務める。ラジオNIKKEI、テレビ東京、TOKYO MXテレビ、CS日テレなどの株式関連番組にレギュラー出演。マネー雑誌の連載のほか、執筆多数。最新刊『めちゃくちゃ売れてるマネー誌ZAiが作った「株」チャートらくらく航海術』(ダイヤモンド社刊)では、チャート分析の基本中の基本、ローソク足に徹底的にこだわって騰がる株を見つける方法をわかりやすく解説し、好評を博している。

ダイヤモンド社からテクニカル分析の本を出版しました。『FX一目均衡表 ベーシックマスターブック』(2月10日発売)一目均衡表の書き方から分析手法まで、これまでにないくらい詳しく書かれた本です。中には「一目均衡表は分足トレードでも有効か?」とか、一目均衡表を「座標軸で考える」などという、私なりの分析も書いてありますので初心者の方から実際に一目均衡表を活用されている方まで、読みごたえのある本になっています。

口座開設をお考えのお客さま

口座開設・資料請求(無料)

全てのお取引はこちらから

ログインはこちら

 マネックス証券からのご留意事項

「信用取引講座~2013年1月の制度変更~」では、マネックス証券でお取扱している商品・サービス等について言及している部分があります。

マネックス証券でお取引いただく際は、所定の手数料や諸経費等をご負担いただく場合があります。お取引いただく各商品等には価格の変動等による損失が生じるおそれがあります。また、信用取引、先物・オプション取引、外国為替証拠金取引・取引所株価指数証拠金取引をご利用いただく場合は、所定の保証金・証拠金をあらかじめいただく場合がございます。これらの取引には差し入れた保証金・証拠金(当初元本)を上回る損失が生じるおそれがあります。
商品ごとに手数料等及びリスクは異なりますので、詳しくは「契約締結前交付書面」、「上場有価証券等書面」、「目論見書」、「目論見書補完書面」又は当社ウェブサイトの「リスク・手数料などの重要事項に関する説明」をよくお読みください。

↑画面上部へ