[ ここから本文です ]

特集1

2017年04月13日

第115回 2017年第1四半期投資部門別の売買動向について【J-REIT投資の考え方】

J-REIT価格は、下落基調が続いています。昨日(12日)の東証REIT指数は、16年11月25日以来となる1,750ポイント割れとなりました。北朝鮮情勢巡る地政学リスクが高まっている中で株式市場と同様にJ-REIT投資への見送り姿勢が強まっています。

一方で株式市場とは異なり、円高がJ-REITの収益には影響を与えないことや10年国債利回りが低下していることがJ-REIT価格の下支えになっています。当面のJ-REIT価格は北朝鮮情勢が緊迫化すれば下落し、一時的に沈静化すれば持ち直す展開になりそうです。

J-REIT価格は4月に入り北朝鮮情勢の影響を受けて下落していますが、その影響が生じていなかった2017年第1四半期(1月から3月)も、月間ベースで見ると毎月下落しています。下落率は1月から3月までそれぞれ、0.7%、1.4%、2.3%となっています。

東証REIT指数は16年11月14日の1,715ポイントから17年1月5日の1,863ポイントまで上昇していましたので、2017年に入って投資家の売買動向は変化したことになります。この点を示したものが、図表1のグラフです。

20170413_J-REIT_graph01.jpg


個人投資家の売り越し額が目立っていますが、J-REITでは通常の動きです。図表1の期間の月平均売り越し額は262億円ですが、2016年通年ベースでみても個人投資家は月平均で293億円の売り越しとなっています。

また外国人投資家の売り基調も鮮明ですが、これは2016年に大幅な買越しとなったことが影響していると考えられます。外国人投資家は2016年に月平均で140億円(年間で1,674億円)と、2月から4月にかけて月平均874億円もの買越しを行ったことが影響しリーマンショック前の2006年や2007年以来となる大幅な買越しでした。従って、外国人投資家の売り圧力は今後もJ-REIT価格に影響を与えるものと考えられます。
 
金融機関は、1月から3月のJ-REIT価格下落に大きな影響を与えたと考えられます。J-REIT価格が上昇した11月と12月の買越し基調から1月には売り越し、2月と3月は様子見というかたちになっています。これは年度末を控え、株式市場が軟調な状況では金融機関はJ-REIT投資の拡大を見送った結果だと考えられます。
 
一方で金融機関が資金を余剰に抱えた場合には、マイナス金利が日銀から適用される状況が続きます。余剰資金対策でもあったアパートローンは金融庁からその拡大に対し調査が入り、運用を行っていた外債投資では含み損拡大の懸念から金融庁の検査を受ける状況になっています。つまり金融機関は、消去法的ではありますが余剰資金を抱えないためにJ-REIT投資を拡大せざるを得ない状況です。
 
図表1が示している通り、投資信託の順調な買越し姿勢が続いている間に金融機関の買越しが加わればJ-REIT価格が反転する可能性があります。従って冒頭に記載した通り、海外情勢が落ち着くことがJ-REIT価格の動向にとって重要と考えられます。

コラム執筆:アイビー総研株式会社 関 大介

<本内容は、筆者の見解でありアイビー総研株式会社及びJAPAN-REIT.COMを代表したものではありません。個別銘柄に関する記載がある場合は、その銘柄の情報提供を目的としており、お取引の推奨及び勧誘を行うものではありません。また執筆時点の情報を基に記載しております。>

口座開設をお考えのお客さま

口座開設・資料請求(無料)

全てのお取引はこちらから

ログインはこちら

 マネックス証券からのご留意事項

「特集1」では、マネックス証券でお取扱している商品・サービス等について言及している部分があります。

マネックス証券でお取引いただく際は、所定の手数料や諸経費等をご負担いただく場合があります。お取引いただく各商品等には価格の変動等による損失が生じるおそれがあります。また、信用取引、先物・オプション取引、外国為替証拠金取引・取引所株価指数証拠金取引をご利用いただく場合は、所定の保証金・証拠金をあらかじめいただく場合がございます。これらの取引には差し入れた保証金・証拠金(当初元本)を上回る損失が生じるおそれがあります。
商品ごとに手数料等及びリスクは異なりますので、詳しくは「契約締結前交付書面」、「上場有価証券等書面」、「目論見書」、「目論見書補完書面」又は当社ウェブサイトの「リスク・手数料などの重要事項に関する説明」をよくお読みください。

↑画面上部へ