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特集1

2017年10月11日

第129回「最強の株式ETF?VTとは」 ETF解体新書

こんにちは。晋陽FPオフィス代表のカン・チュンドです。投資家は誰しも釣り人です。株式市場を「世界の海」にたとえてみると、どこの国の、どんな投資家も、「魚=株式」を釣ることを目指して、しのぎを削っているわけです。自国の小さな株式にこだわる投資家もいれば、他国の大きな株式を釣りたい機関投資家もいるでしょう。しかしこのような視野では、株式市場の全体像を見渡すことはできません。一歩下がって先進国、新興国を含めた世界47ヶ国の、大型株、中型株、小型株8,000銘柄近くを巨大な網ですくい取ってしまう道具があります。それが「バンガード・トータル・ワールド・ストックETF」(VT)です。当ETFは投資の尺度を変え得る、「全世界株式ETF」という形容にふさわしいツールなのです。運用は米国のバンガード社。連動を目指す指数は「FTSEグローバル・オールキャップ・インデックス」です。2008年に運用を開始し、現在純資産額は130億ドルを超えています(年4回分配金が出されます)。個人では投資が難しい小型株まで網羅しているのがVTの特徴であり、一部ブロガーの間では「最終兵器」とまで命名されています。その理由のひとつが当ETFの継続コストの低さでしょう。上述のような広範な分散を行いながら、年間の経費率はなんと0.11%です(2017年6月末現在)。そしてこのコストの数字は(断続的に)引き下げられ続けているのです。

圧倒的な手数料の低さの秘密はふたつあります。ひとつは資産規模です。バンガード社のETFは、既存のインデックス・ファンドの「サブクラス」として組成されます。VTの場合、「バンガード・トータル・ワールド・ストック・インデックスファンド」(VTWSX)というファンドがあり、VTとVTWSXは(そもそも)同じマザーファンドなのです。
銘柄の入れ換え等で売買が必要な場合も、既存の膨大な純資産があるため、規模の利益が働いて取引コストを抑えることができます。ふたつ目は独特の会社構造でしょう。実は、バンガード社のファンドを保有する「ファンド保有者」が、バンガード社そのものを「所有」しています。これは日本の生保会社で見られる「相互会社」に近い形態です(相互会社では、保険の加入者(契約者)が保険会社の「社員」になっています)。バンガード社は、ファンド保有者以外によって「所有」されていません。したがって外部株主が存在せず、外部の利害者のために「利益」や「配当」を捻出する必要がないのです。ファンド保有者のみを見て経営が出来るため、「実費経営」が可能になるのです。
VTは各国の株式市場の時価総額の比率に基づき、組入れ割合が決められています。どこの国の、どんな投資家にも、普遍的な物差しとして受け入れられる素地を持っています。以下、当該ETFの上位組入れ国とその比率です。1位 米国 52.8% 2位 日本 8.2% 3位 英国 6.0% 4位 カナダ 3.1% 4位 フランス 3.1% 6位 ドイツ 3.0% 7位 スイス 2.7% 8位 オーストラリア 2.4% 9位 中国 2.2% 10位 韓国 1.7%となっています(6月30日現在)。まさに世界経済を丸ごと保有するダイナミックなETFなのです。

コラム執筆:カン・チュンド

晋陽FPオフィス代表

2000年にFP事務所を開業以来、資産運用に特化したセミナー、コンサルティング業務を手がける。

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