[ ここから本文です ]

特集1

2017年12月27日

第134回「マーケットニュートラル型のETFとは?」 ETF解体新書

こんにちは。晋陽FPオフィス代表のカン・チュンドです。熟練の投資家であれば、買い持ち(ロング)する戦略だけでなく、売り建てる(ショート)手法もうまく取り入れるはずです。ただし、上記を実現するためには「両手」が必要です。たとえば、左手でシンプルな株式ETFを保有しながら、右手でインバース型のETFを保有するイメージ。あるいは、右手では、既存の株式ETFを売り建てることも可能です(信用取引を行います)。ただし、これらの手法は初心者にはハードルが高いかもしれません。そこでご紹介するのが、「MAXIS日本株高配当70マーケットニュートラル上場投信」(1499)です。
当該ETFは、ひとつのETFでロングとショートを組み合わせた戦略を実現させます(当ETFは12月13日に国内市場に上場しました)。1499は「野村日本株高配当70・配当総額加重型」(原指数)をロング(買い持ち)し、TOPIX先物をショート(売り建て)します。いわゆる「マーケットニュートラル戦略」を用いるのです。市場全体を売り建てながら、日本の高配当株を保有するため、株式市場の値動きに左右されにくい特徴を持ちます。また、日々の変動率(ボラティリティ)が小さくなる傾向にあります。景気や金利変動に影響を受けずに、文字通りニュートラル(中立的な)値動きを目指すETFと云えるでしょう。

実はこのようなタイプのETFはアメリカに先例があります。たとえばWisdomTree社が運用する「WisdomTree Dynamic Long/Short U.S. Equity Fund」(DYLS)です。当該ETFは米国の大型株、中型株約100社をロング(買い持ち)し、米国の大型株500社をショート(売り建て)します。当ETFは2015年にアメリカ市場に上場。また、「First Trust Long/Short Equity ETF」(FTLS)(当社非取扱い)という選択肢もあります。FTLSは2014年の上場で、マニアックなETFでありながら、純資産額は1億ドルを超え、日々の出来高も平均2万口を超えています。当該ETFは基本的に80~100%を米国株及び代表的な外国株でロング(買い持ち)し、0~50%を主にS&P500指数先物でショート(売り建て)しています。9月29日現在、FTLSのロングの資産割合は99.23%、ショートの資産割合は-25.32%となっています。
マーケットニュートラル型のETFはさまざまな応用が可能です。たとえば、日経平均株価をロングしながら、日本国債先物をショートするETF。S&P500をロングしながら、金先物をショートするETF(逆に、金をロングしながら、S&P500先物をショートすることも出来ます)。あるいはS&P500をロングしながら、米ドル先物をショートするETFも組成可能でしょう。米国株式市場のシラーPER(Shiller PE Ratio)は、12月19日現在で32.53倍となっており、過去40年では1999年12月の44.19倍に次ぐ高さです。株式市場の激変に備えるひとつの手段として、マーケットニュートラル型のETFが注目を集める日が来るかもしれません。

コラム執筆:カン・チュンド

晋陽FPオフィス代表

2000年にFP事務所を開業以来、資産運用に特化したセミナー、コンサルティング業務を手がける。

口座開設をお考えのお客さま

口座開設・資料請求(無料)

全てのお取引はこちらから

ログインはこちら

 マネックス証券からのご留意事項

「特集1」では、マネックス証券でお取扱している商品・サービス等について言及している部分があります。

マネックス証券でお取引いただく際は、所定の手数料や諸経費等をご負担いただく場合があります。お取引いただく各商品等には価格の変動等による損失が生じるおそれがあります。また、信用取引、先物・オプション取引、外国為替証拠金取引・取引所株価指数証拠金取引をご利用いただく場合は、所定の保証金・証拠金をあらかじめいただく場合がございます。これらの取引には差し入れた保証金・証拠金(当初元本)を上回る損失が生じるおそれがあります。
商品ごとに手数料等及びリスクは異なりますので、詳しくは「契約締結前交付書面」、「上場有価証券等書面」、「目論見書」、「目論見書補完書面」又は当社ウェブサイトの「リスク・手数料などの重要事項に関する説明」をよくお読みください。

↑画面上部へ