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特集2

2017年12月08日

第6回 フェアな資産運用、3つの要素【野水瑛介が目指す「資産運用のあたりまえ」】

人口減少という「右肩下がり」の時代に突入した日本。これからは、国からの年金支給がどうなるかも不透明ですし、企業から退職金が出るかどうかも分からない時代です。国や企業が当てにならなければ、自分の身は自分で守るしかありません。だからこそ、日本で資産運用サービスが果たす役割は大きいと言えます。日本人にはまだまだ馴染みがない資産運用を「あたりまえの存在」にしていくことが極めて重要です。そのためには、個人のマインドセットが変わることが重要ですが、資産運用業界でも個人を中心に据えたフェアなサービスが増えていくことも大切だと考えます。

フェアな資産運用サービスには以下の3つの要素が必要です。

1)リスクを分散する
2)コストを削減する

3)ゴールを設定する

今回はまずリスクについて考えてみます。

<変動する幅がリスクを決める>

そもそもリスクとは金融の世界では「変動性」を意味します。一般的にはリスクというと「危険性」というイメージが強いため、価格が下落するという面がフォーカスされがちです。しかし、リスクとは価格が変動することを指しますので、リスクが大きいということは変動幅が大きいということになります。逆に値動きがとても小さく、変動幅が少ないような商品であればリスクが小さいということになります。

したがって、リスクが大きければ、儲けの幅が大きいかもしれないけど損の幅も大きいことを意味します。リスクが小さければ、損する幅も小さいが儲ける幅も小さいということです。あたりまえのことですが、あらためて「ハイリスク・ハイリターン」「ローリスク・ローリターン」ということをしっかり理解しておくことが重要です。

<自分の許容度を知ろう>

それを前提として押さえて、次に自分自身がどの程度のリスクに耐えることができるかということを把握することが大切です。自分の取りうるリスク(リスク許容度)の範囲内で資産運用をすることで、下落したときに恐怖心から投げ売りをするなど感情的かつ非合理的な行動をとって、結果的に大きな損失を被ることを避けられる可能性が高まります。

リスク許容度に応じた商品選択は、営業マンを介在したモデルでは「積極コース」「バランスコース」「安全コース」などざっくりと区分されてきました。最近トレンドになっている新しい資産運用サービスであるロボアドバイザーでは、オンライン上で質問に回答することで簡単にリスク許容度が測定でき、最適と考えられるポートフォリオを構築することができます。

<資産の分散と時間の分散>

その上で、適切なリスク分散が鍵になります。リスク分散の方法には、「資産/地域分散」と「時間分散」があります。

「卵は一つのカゴに盛るな」という有名な投資格言があります。資産を株式や債券に分散したり、地域を日本だけでなく米国や欧州、中国などなど幅広く分散することによって、リスクを相対的に低減させるという考え方です。株式が値上がりするのか、債券が値上がりするのかとか、どの国がこれからよくなるのかといったことを正確に予測することは困難です。しかし世界に幅広く分散投資しておけば、世界経済全体の成長の恩恵を受けることができます。投資セミナーでは「どの銘柄が儲かるか?」という質問が良く出ます。その答えは「特定銘柄は分からないので世界分散投資しましょう」です。

「時間分散」については、別名「ドルコスト平均法」としても知られています。一度ではなく複数回に分けて投資すれば、株価が高い時は少ない口数しか買えませんが、株価が安い時にはより多くの口数を買うことができます。結果的に合理的な行動がとれるのです。投資セミナーでは「いつ買えば良いか?」という質問も良く出ますが、これに対する答えは「安いタイミングがいつかは分からないので複数回に分けて投資しましょう」です。
こうして資産運用が始まったら、ポートフォリオをメンテナンスしなければなりません。いわゆる「リバランス」と呼ばれるものです。たとえば、株式と債券を保有しているポートフォリオにおいて株価が大きく値上がりしている場合、資産価値全体に占める株式の比率が上昇しています。株式のほうがリスクは大きいので、結果的に自分のリスク許容度を超えているかもしれません。それを調整するために、定期的に「リバランス」(この場合で言うと株式を売却して債券を購入すること)を行う必要があります。

次回は、3つの要素のうち2番目に挙げた「コスト」について解説します。

<筆者プロフィール>

野水瑛介(のみず・えいすけ)

1986年生まれ。慶應義塾大学経済学部卒業後、JPモルガン・アセット・マネジメントに入社。銀行や証券会社を担当する投資信託営業に従事。その後ロンドンオフィスに駐在しジャパンデスクとして東京オフィスとのリエゾン業務を担当。帰国後、当時最年少でチームマネージャーに就任。2016年2月にマネックス・セゾン・バンガード投資顧問に参画。オンライン投資一任運用サービス「MSV LIFE(マネックス証券での愛称:マネラップ)」https://www.msvlife.jp の開発責任者に就任し、2016年9月17日にサービスをリリース。「ゴールベースアプローチ」に基づき、「資産運用のあたりまえをあたりまえに」するべく、執筆や講演活動を展開中。

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