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特集2

2018年01月09日

第292回 2018年はクロス円通貨に注目【大橋ひろこのなるほど!わかる!初めてのFX】

2018年、株式市場大発会。日経平均株価は一気に23,000円の大台を突破し大幅上昇スタート。米国株も史上最高値更新を続けており、出遅れていた日本株にも一気に資金が流入してきた格好です。株式や投資信託、外貨投資などの「リスク資産」に資金が流入してくる状態を「リスクオン相場」と呼びます。2018年はリスクオン相場の幕開けとなりました。

リスクオン相場の時のFXトレードで妙味が大きい手法は「クロス円への投資」です。クロス円とは米ドル以外の通貨と、日本円のペアのこと。ユーロ/円・ポンド/円・豪ドル/円・カナダドル/円などの通貨ペアを指します。リスクオン相場の時には、クロス円通貨が上昇しやすいという特徴があるのです。

リスクを取ろうという時は金利の低い通貨を売って、金利の高い通貨を買うというトレードが活発となります。現状の各国の政策金利を比較すれば、ゼロ金利の「円」を売って、金利のある外貨を買うという投資が活発化するのは明白です。ということで、足元の株の上昇と歩調を合わせるように、クロス円通貨が上昇してきました。2018年が株高の1年となるならば、今年はクロス円通貨の上昇が大きくなると考えられます。

では、どのクロス円通貨が最も妙味があるでしょうか。

足元で私が注目しているのがカナダドル/円。先週はカナダの12月雇用統計が発表されてカナダドルが大きく上昇しました。雇用者数予想0.2万人増のところ結果は7.86万人増のポジティブサプライズ。失業率は予想6.0%のところ5.7%とこちらも非常にいい結果となりました。(前回11月分も予想が1万人増のところ、結果が7.95万人増とポジティブでした。2カ月続けて予想を上回る結果です)

カナダは世界有数の資源大国。世界1位の産出量を誇るカリウム、3位のアルミニウム、4位のニッケル。そしてゴールド生産は世界5位と、60種類以上もの鉱物資源が採掘されています。これら鉱物資源価格が世界の好景気を映してか上昇基調にあります。ニッケルはEVのリチウムイオン電池部品に使用されるほか、アルミは自動車軽量化に使われ、EVシフトの買い替え需要が旺盛であればアルミ需要も伸びると思われます。自動車業界のEV化もカナダ経済にとっては大きなテーマとなっているものと考えられ、これら鉱物資源価格上昇はカナダの景気を押し上げていくでしょう。実際、アルミ価格は2017年に30%も上昇、足元ではゴールドも上昇してきました。教科書的には、株が高い時にはゴールドは売られる(資金が株式市場へ向かうため)との相関も指摘されていますが、インフレ時は株とゴールドのどちらも上昇します。サブプライムローン・リーマンショック前は世界好景気で世界の株が上昇しましたが、この時ゴールドも上昇していました。2018年は、世界好景気を映して資源価格が上昇、インフレ基調となることからゴールドも上昇し、これらを産出する国であるカナダドルの上昇が大きくなるのではないでしょうか。

また、カナダは世界第2位の原油埋蔵量を誇っています。1日当たりの原油産出量では世界第6位。カナダ石油生産者協会は、オイルサンドによる原油産出の増大によって2030年には産出量が現在の約1.4倍になると試算しています。こうした背景からカナダドルは「オイルカレンシー」とも呼ばれ、原油価格にも相関性が高く、原油価格の上昇はカナダドルの上昇につながります。足元では原油価格も上昇基調を継続しており、カナダドルの上昇を後押しするものと考えています。

金融政策を見てみましょう。
昨年2017年12月6日の金融政策会合では、カナダの政策金利は「1%」に据え置かれたものの、2017年は7月と9月の2回利上げをしています。つまり、カナダは今、利上げサイクルにあります。(ちなみにリーマンショック前のカナダの政策金利は4%。)12月声明文では、非常に力強い雇用の伸びや賃⾦の回復、堅調な消費支出へ言及。将来的にはおそらく利上げが必要になるだろうとし、利上げを継続する姿勢を示しました。ということで、今年カナダは何度か利上げすることが予想されます。次回は1月17日に金融政策会合があり、現在の市場の利上げ織り込み度は80%程度。17日の利上げ発表に向けてカナダドルは上昇基調が継続すると思われます。仮に利上げが発表されれば、材料出尽くしで一度大きく下落するかもしれませんが、安値では買い意欲が強いとみています。

今年のマーケットのテーマは、世界好景気、インフレと金利上昇、これによるリスクテイクがどこまで続くか。クロス円通貨に注目してみてください。

コラム執筆:大橋ひろこ

フリーアナウンサー。マーケット関連、特にデリバティブ関連に造詣が深い。コモディティやFXなどの経済番組のレギュラーを務める傍ら、自身のトレード記録もメディアを通じて赤裸々に公開中。

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