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バンガード・海外投資事情

2011年09月02日

98%は年金資産口座の運用に変更を加えず

今回のマネックスメールでは米国バンガードのブログに2011年8月11日に掲載された 米国バンガードリタイアメントリサーチセンターのスティーブ・ウトゥクスのコラムをご紹介いたします。

私も、皆さまと同じように新聞のトップニュース「投資家がパニックに陥っている。」という見出しに目が留まりました。今日も通勤中に運転をしながら、ラジオのニュース・ショーを聞いていました。「売り注文が殺到し金融市場では不安心理が色濃くなっている。」とレポーターが説明しています。もう一人の専門家によれば、投資家がポジションを手仕舞い、様子見に廻っているとのこと。

値動きの激しい相場では、確かに取引が増加します。そして、市場で起こることは、当然バンガードでも起こっています。一例を挙げれば、当社の401(k)(確定拠出年金)関連業務では、年金資金ポートフォリオの変更を指示された加入者の数やそれにかかわる金額は、株式市場が最悪の下げを記録した期間に、5~6倍に跳ね上がりました。同様なことが当社の個人のお客様向け業務でも発生しています。こうした統計が、新聞の大見出しで踊っている「投資マインドの変化」の裏付けとなっているのです。

この状況を整理するために、次のことを考えてみましょう。8月最初の8営業日をみると、2008年以来最も値動きの激しかった取引日が2日も含まれていたにもかかわらず、当社の401(k)プランの加入者のうち、年金資産ポートフォリオに変更を加えられた加入者は、2%に若干届かない程度でした。言い換えれば、98%以上の方は、変更を行いませんでした。98%は、いかなる行動も起こさなかった。98%は、長期的な視点を持っていたといえましょう。

もちろん、変動の激しい相場が続けば、この数字は少しずつ低下していくことが予想されます。例えば、変更しない加入者の割合が98%から97%になるかもしれません。2008年10月、金融危機が最も深刻であった時期ですが、この数値は96%でした。つまり、4%の加入者だけが変更の指示を出したわけです。ここで強調したいのは、この時期に市場の取引量の増加に寄与していたのは、ほんの一握りの投資家だけである点です。

相場の下げ局面では、取引が活発になり、時に金額が大きく膨れることもあります。そして、このような相場を目の当たりにした場合、私たちはどういうわけか、「皆が」株式を叩き売っており、市場から引き上げているという錯覚に陥ってしまいます。しかし、全体的に見た場合、ほとんどの投資家は長期的な視点を持っており、相場の下落に反応しないことが、当社の401(k)のデータでも明らかです。

さらに、当社のリサーチによれば、金融危機の際、すべての保有株を売り払い、換金化しようとする投資家は、少数にすぎません。もちろん、危機の際に保有ポジションのすべてを売り払う投資家の方は、毎回少数ですがいらっしゃるのは確かです。現行の危機においては3%です。そして、そのような投資家がメディアのインタビューに登場し、どうしてすべてを売り払ったのかを説明するのです。しかし、このような投資家は、典型的な投資家ではありません。下げ相場の際に、何らかの行動を起こす投資家のほとんどは、保有する株式を少しだけ売却する程度で、事実、下げ局面で買い進む方もいらっしゃいます。

市場の混乱が続いても、このような正しい視点を持ち続けることが肝要です。

関連コラム:「情報に惑わされないこと」
https://www.vanguardjapan.co.jp/content/articles/column/columns-46.shtml?vjts=MXML_110902
(バンガード・インベストメンツ・ジャパンのウェブサイトに移動します。)

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